第170号 相談と意思決定

商売柄、立場上、人や学生から良く質問や相談などを受ける機会が多い。

出来る限り、その人、学生のことを尊重してまず、

「君はどう思っているの?」「なぜ?」その理由や根拠を聞いてあげることはもちろんで、

ここまではよいとして、

その判断は間違っているか?正しいかはどうアドバイスしてあげるべきか?

これは、どこまでいっても答えは出ない。

 

知ったかぶりや自分の経験から、「こうしたら?」なんて言えるのか?な。

 

重要なことは、相談された側が考えなければならないこととして、「なぜ、私に相談に来たか?」である。その時、その人に、その内容を相談するということは、それこそ「理由」がある。必ずある。

そこを察しないといけないのである。

マーケットイン発想、マーケティングオリエンテッド、マーケティングコンシャス、アウトインサイド、

インサイトという言葉で広告、マーケティングコミュニケーション業界では良く使われる。

現状分析の段階で・・・。

 

これが、出来ればその人に「今、何を言ってあげることが良いのか?」は見えてくる。

相談は、プロセス行為であり、相手の目的は意志決定の場合もある。

相談することそのものが目的の場合もある。

同調してほしい、理由を見つけてほしい。私の意思決定内容に。

という場合もある。

相手と自分との関係にも影響するだろうし、

すべての答えは、自分自身にあり。という言葉もあるが、

相談された側として「それで良いと思う」などというような100%同調は、ありえない。

元気づける意味でという上辺だけのアドバイスはあまりにも失礼だと思う。

 

学生にもいつも私の講義に答えは、求めないように!と最初の授業で宣言する。

そのためのサポート、支援、アドバイスはいつでも私は応じる。

 

答えは、自分たちでつくる!これがビジネススキルの極みであると私は思っている。